2016/01/14

新春!「FBCJ理事対談」

 

食を通した地域活性化貢献やグローバル化時代に対応できる食のコンサルタントとして活動

坂口もとこ(さかぐち もとこ) PROFILE

mi casa tu casa < ミカサ ツカサ >
株式会社アレグレ
URL:http://www.micasatucasa.jp/ Blog:http://mottiA.exblog.jp/
「mi casa tu casa」主宰/食のプランナー/食のビジネスコンサルタント
略歴
・国内航空会社国際線CAとして勤務 独学でパン作りを始める。
・退社後、製パン、料理の各種スクールに通い、本格的にパン作りと食と料理
の実践的自己研鑽を踏み食のプランナーとしてスタート。
・料理とパン教室をオープン その後、様々なプロジェクトに参画し実践的食
のプランナーとして地位を確立。
・野菜ソムリエ/パンアドバイザー資格取得(日本野菜ソムリエ協会認定講師)
・雑誌や書籍へのレシピ提供、メニュー開発、各種イベントでの料理講師、野
菜や食育についての講演活動など幅広く行う。

 

対談 坂口もとこ VS 竹谷稔宏

竹谷 現在坂口さんは食のプランナー/コンサルタントとして数々のプロジエクトや食にかかわる教育をしていますが、今後のご自身の仕事のスキルアップや経験として目指す方向性はどんなことが必要だとお思いでしょうか?

また最近では日本フードビジネスコンサルタント協会の理事に就任され活躍されていますが、フードビジネスコンサルタント協会での役割とはどのような仕事かお伺いできますか?

坂口

私の仕事の分野としては、食のプランニングやブランディングの企画やメニュー開発提案が多くあります。フードビジネスコンサルタント協会の目指す理念は、飲食業界の地位向上と、継承者の教育育成など「食ビジネスの駆け込み寺というイメージ」であるということを聞いております。つまり食にかかわるビジネスで困ったときの気軽に相談できてかつ実務として実践できる理事を揃えた協会を目指していることです。
そこで私に求められることは(食にかかわる仕事のあり方や具体的内容を)資格取得者に対してこれまでの私の実践ノウハウをわかりやすく、説明し伝授することだと思っています。
飲食店の店づくりにおいて食の位置づけとは、種々の専門家が介在して店づくりができ上がります。その食とのかかわりは、具体的にどのような関係性があるのかなどフードコーディネーターやフードビジネスコンサルタントを目指す後継者育成や食のプランニングについての具体的な教育指導ができたらと思っています。

竹谷

なるほど!食分野の専門家としての知識を伝え、実践教育の役割を果たしたいということですね。
しかし何故に前職を退社されて料理の世界へ飛び込み、食を通したビジネスをしたいと思ったのでしょうか?

坂口

私は前職の仕事で様々な国に訪問していたときに、数々の美味しい料理との出会いがあり将来的には、是非食に携わる仕事をしたいと思うようになったことです。
例えば、イタリアの地を踏めば、イタリア料理は素材の魅力や特徴を引き出した料理法を選び調理をするし、特に果物や野菜類も新鮮でさほど調理技術を駆使せずに美味しい料理を食べることができます。
これまでいろいろな国を訪問して感じたことは、食とは素材そのものをどのように生かし、いかに美味しい料理をホスピタリティーを持ったサービスで提供しているのかという根本的な仕組みに非常に興味を抱いたことが大きいと思います。

竹谷

坂口さんは、野菜ソムリエ協会の仕事やフードビジネスコンサルタント協会のお仕事をしていますが、今年野菜ソムリエ協会では、初めてのパリでのイベントが計画されていますし、今後も日本のみならず、世界へ日本の野菜の安全性や素材の魅力を発信する活動をしていこうとしていますよね。
さらに多くの人々にわかってもらうためには、その素材を具体的にどのように生かし、発信するためのプレゼンテーションが必要になります。そういう意味では、まさに「食イベント」や「飲食店の展開」は、一つの発信する場であると私は思いますが・・・
坂口さんは、食にかかわるプランナーの立場として飲食業(フードビジネス)と食のかかわりは、どのようにあるべきだと思いますか?

坂口

そうですね!発信の仕方は大事だと思います。私はこれまで食の教室や企業のメニューにかかわる仕事をしてきましたが、飲食業にとってメニューやレシピは一部分で、その部分を担うことが私の仕事だと思ってきました。
しかし最近では、やはり飲食業にかかわる仕事をする場合、全体的な飲食業のあり方や仕組みがわからなければ、的確なメニュー支援や企画ができないと実感しました。
現在自分のスキルや知識を上げるために、日本フードビジネスコンサルタント協会指定の教本を軸に多岐に学んでいますが、食はとても奥が深く、日々勉強だと思っています。
やはり仕事をするプロとしては、飲食業の成立要素や総合的知識を具体的に勉強することが、もっと自らのスキルを上げ幅広い視野を持つことができると思っています。そういう意味でも、食にかかわる業務に携わる方々は、この機会にフードビジネスコンサルタント協会の資格認定を取得することが、将来的に仕事の幅を広げる知識に繋がると思っています。

竹谷

それは非常に貴重なご意見ですね。では今後食のプランナーを育てるにあたって、何か大切にされている理念はありますか?

坂口

これから食の世界に入ろうとする方は無限の可能性がありますから、視野を狭めないような指導を心がけています。その人に100の力があるならば、少し背伸びをすれば120くらいの力を出せる課題を与えてあげる。そのような個々の潜在性を見極めることが大切だと思います。
また諺に「木を見て森を見ず」という言葉があるようらに、一分野(メニュープランニング)に特化して仕事のスキルやレベルを上げることは大切なことだと思いますが、これからの時代は、食にかかわる飲食店づくりの情報の全体を見ること、いわば広い視野を持つことがもっと大切になると思います。

竹谷

では最後に、これからの次世代を担う食のフードプランナーやコーディネーター、ビジネスコンサルタントを目指す方々に向けて、一言メッセージをお願いします。

坂口

今現在、食の世界は多様性に満ち、ある意味飽和状態とも言われています。
国内の食のブームや仕掛けは溢れ、生活者の趣味嗜好もバラバラです。一方でインバウンドのニーズも増え、世界の中での日本の食の立ち位置も変化し続けています。
その中でも日本の食は世界の中でも大変特異性があり無二の価値があると言われています。まだまだ国内に広がる地域性を活かせる特化した食の表現ができるはずで、その特性を各地方自治体や産業と共に盛り上げていく様な取り組みをしていきたいと思います。
また世界における日本が、食のグローバルスタンダードの旗手となっていくためには、教育や文化といった基本的なところを世代や業態を超えて認知を広め強化しなければなりません。その中でフードビジネスコンサルタント協会の事業は重要な役割があります。
これからも自己研鑽を怠らず、常に新しいステージや高い目標を持って仕事に取り組んでいければと思っています。

竹谷

坂口さん、本日は大変貴重なご意見ありがとうございました。今後、協会のみならず、食にかかわるビジネスの活動や活躍を期待しています。本日はありがとうございました。

 

Interview

竹谷稔宏(たけや としひろ) PROFILE

フードビジネスコンサルタント

東洋大学卒業後、大手レストランチェーンの本部スタッフとして運営企画、内装デザイン管理、キッチンシステム及び機器開発に従事。1991年に独立。エーエフディーコンサルタンツ株式会社設立。

主なコンサルティング業務

オリエントランド/イクスピアリ直営店キッチンデザイン・内装デザイン、キリンビール外食事業部(レストラン、コーヒー&バル、ビアレストラン、社員食堂、ホップアミングホテル)、モスフードサービス、ワタミフードサービス(和民・内装デザイン)創作和食(えん)、大戸屋、灘万、カンドゥーレストラン、ムーミンカフェ、ガンダムカフェ、京楽エンタテイメント・リテイルズ(シーフードレストラン、創作和食、炭火焼肉)など

その他近年では、総合的企画コンサルティングを主軸に様々な企業の飲食店の店舗設計、厨房設計、業態企画開発、飲食店活性化、社員教育など 近年では地域活性化の企画農水の食のブランディングコンサルティングに力を注いでいる。コンサルタント実績500社以上

特定非営利活動法人日本フードコーディネーター協会理事
一般社団法人日本フードビジネスコンサルタント協会理事
連絡先
エーエフディーコンサルタンツ株式会社(AFD CONSULTANTS)
〒154-0001 東京都世田谷区池尻2-35-9
マンション池尻1007号
TEL 03(5431)3234 FAX 03(5431)1230
URL: http://www.afd.co.jp

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